以前、Amazon WorkSpacesを導入した時の記事を作成しました。ただ、月額料金や通信にかかる費用、一緒に使用できるようになるWorkDocsの料金など、金銭面については記載できていなかったので、改めてこの記事に記録しておこうと思います。
WorkSpacesの基本的な料金
まずは公式ページを見ましょう
一次ソースは大事です。公式の以下のリンクに一覧があります。
この後の前提
以後、料金について述べる時は、以下の前提であることを念頭に置いてお読みください。
- 記事作成時点でAWSから公開されている料金であること
- リージョンはアジアパシフィック(東京)であること
- ドル円は109.5円としています(小数点以下切り上げ)
無料枠で利用しているスペックの料金は?
とはいえ、公式ページを頭から順番に見るのも疲れますので、一つ参考として無料枠期間経過後の費用について記載します。無料枠は40時間利用もしくは2か月経過で、料金が発生するようになります。
Windowバンドルの場合は、以下のスペックで提供されています。
- 2vCPU
- メモリ 4GB
- ルートボリューム 80GB
- ユーザーボリューム 50GB
このバンドルの場合、料金は以下のようになります。
USD | 日本円 | |
月額料金の場合 | 47USD/月 | 5147円/月 |
時間料金の場合 | 14USD/月 + 0.40USD/時間 | 1533円/月 + 44円/時間 |
このバンドルでは、月間80時間を超えてWorkspacesを起動しない場合(閑散期、パートタイマー、短時間労働者向けなど)は、時間料金で利用することでコストダウンすることができます。また、月額料金・時間料金の支払い方式はマネジメントコンソール上で容易に変更ができるため、繁忙期と閑散期で支払い方式を切り替えることで、コスト効率よくWorkSpacesを利用できそうです。
Amazon WorkSpacesクライアントについて
各端末へのインストール料金は?
Amazon WorkSpacesを利用する際は、専用のクライアントアプリケーションをインストールする必要があります。
ただし、クライアントアプリケーションのインストールは無料で行うことができ、複数の端末から、WorkSpacesに接続してコンピューターを操作できます。
通信費用について
公式ページを見よう。
通信費用などは、「よくある質問」にありそうだなぁと思って探しましたが、やっぱり書いてました。
よくある質問内の、「請求と料金」に「AWS EC2 データ転送料金に基づいて別途課金されます。」とありますので、料金体系はEC2のデータ転送でかかる費用と同一であることがわかります。
料金説明の前に
以下の図のような構成でWorkSpacesを操作した時の料金について記載します。
個人の端末 ⇔ Amazon WorkSpaces
個人のPC、個人のモバイルにインストールしたクライアントアプリケーションからWorkSpacesに接続した時の料金についてです。
Amazon WorkSpacesとして、追加で支払う通信費用はかかりません。(固定費用に含まれています)
ただし、インターネット回線を通じてWorkSpacesに接続をするため、自身が普段利用しているインターネット回線料金と通信費用がかかります。
Amazon WorkSpaces ← インターネット(ダウンロード)
インターネットからAmazon WorkSpacesに、データ転送やファイルダウンロードした際の料金は無料です。
よくある質問に、「WorkSpaces からのウェブトラフィック (公衆インターネットへのアクセス、ファイルのダウンロードなど) は、こちらに記載されている現在の AWS EC2 データ転送料金に基づいて別途課金されます」と記載がありますが、EC2向けのデータ転送(イン)は0.00USD/GBでした。
Amazon WorkSpaces → インターネット(アップロード)
Amazon WorkSpacesからインターネットへのデータ転送は、月の転送量に応じて金額が変わります。
- 1 GB/月まで :0.00USD/GB
- 次の 9.999 TB/月 :0.114USD/GB
- 次の 40 TB/月 :0.089USD/GB
- 次の 100 TB/月 :0.086USD/GB
- 150 TB/月以上 :0.084USD/GB
// 仮に月20GB送信
転送量:20GB - 1GB(無料分) = 19GB
費用:0.114 * 109.5 * 19 = 237.2円
20GB送信して、237円ほどの料金が発生する計算になります。極端に多くの料金がかかるわけではないですが、チリも積もれば・・・ですので念頭に置いておくといいでしょう。
Amazon WorkDocs
Workspacesのバンドルを作成すると、一緒にWorkDocsというサービスも利用可能になります。WorkDocsはファイル共有ストレージで、仮想デスクトップ間のファイル共有を容易にするらしいです。(使ったことがないのです)
このWorkDocsは、「段階的に費用がかかる」タイプのサービスです。
公式の料金表
Amazon WorkSpaces をご利用になるお客様向けの Amazon WorkDocs の料金
Amazon S3 の料金
WorkDocsの使用料が一定額を超えると、S3の料金体系に沿って課金される仕組みになってます。
公式リンクから、料金を抽出
2つのリンクを見るのも大変なので、この項にまとめちゃいます。WorkSpaces利用に関連した料金の計算ですので、WorkDocsユーザーの利用料金は通常より安いです。
料金(USD) | 料金(日本円) | 備考 | |
~50GB/月 | 無料 | 無料 | WorkSpaces利用の場合 |
50GB~1TB/月 | 3.00USD/月 | 329円/月 | |
1TB~50TB/月 | 0.025USD/GB | 2.74円/GB | 以降、S3の料金体系(S3標準)、小数点第二位まで表記 |
50~500TB/月 | 0.024USD/GB | 2.63円/GB | |
500TB/月~ | 0.023USD/GB | 2.52円/GB |
まとめ
端末を問わずに、ネットワークがあればどこからでも決まった作業環境で作業ができる・・・。とても強力な仕組みであるAmazon WorkSpaces。
リモートアクセスするWindowsやLinux自体の値段がよく気になってしまうところですが、外部ストレージやネットワークアクセスについても、利用が多くなれば料金が発生するところがありましたね。こういったところを少しだけ気にしつつ、快適なリモートライフを送れるといいですね。
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